胃腸炎とは、胃、小腸、大腸の粘膜に生じた炎症をいいます。通常は微生物による感染症で起こりますが、毒性のある化学物質や薬の摂取が原因で起こることもあります。胃腸炎は下痢が起こりますが、食欲不振、吐き気、嘔吐、けいれん痛、腹部不快感などの症状もあります。普通、健康な成人では軽く、不快感と多少の不便が起こるだけですが、重い病気にかかっていたり衰弱している人、乳幼児、かなりの高齢者では、脱水が発生したり、体液の電解質バランスが崩れて命にかかわることがあります。

胃腸炎にならないため、次の予防方法について紹介します。

1.手洗いや手袋・マスク・エプロンの使用

感染性胃腸炎の場合、接触感染や経口感染などで人から人へと感染していきます。特に、感染している人の嘔吐や下痢などを処理した後の不十分な手洗いが原因となることも多く、汚物処理後や調理・食事前の手洗いを励行することは重要です。また、このような処理をする場合は、手袋やエプロンなどがあれば使用し、直接触れないようにしましょう。

2.手の傷に注意

手や指に傷がある場合、そこに菌が付着している可能性があります。黄色ブドウ球菌による食中毒は菌が産生する毒素によって起こります。この毒素は加熱してもなかなか破壊されません。絆創膏などで覆っても毒素が食材につくことがあります。手や指に傷がある場合には調理を避けるか、手袋をして調理をすると良いでしょう。

3.消毒をすること

汚物がついてしまった衣類やタオルは袋に入れて周囲に汚染しないようにし、85度で1分間以上の熱湯消毒か次亜塩素酸ナトリウムで消毒するようにしましょう。次亜塩素酸は、家庭用の塩素系漂白剤で代用できます。

4.加熱処理

ノロウイルスによる食中毒を防ぐ場合は、十分な加熱処理が有効だとされています。調理時や生ものを扱う際などは中心部まで火を通すなど十分注意して扱いましょう。

5.予防接種を受ける

胃腸炎の原因の一つにロタウイルスがありますが、このロタウイルスは乳児を対象に任意で予防接種を受けることができます。

6.その他家庭内でできること

家庭内に感染者がいる場合は、手洗い後のタオルなどは共用せず個別にします。お風呂に入る場合も、症状のある人は最後にし、湯船のお湯は使い回しなどはせずに毎日変えるようにします。また、使用後は浴槽・壁・床・椅子なども十分に洗剤で洗いましょう。